どうして。肩の痛みはなかなか治らないんですか?
五十肩(四十肩)の患者さんからの切ない質問でした
ここで言う五十肩(四十肩)と言う言葉は一般的に使われている言葉で
病院などでは肩関節周囲炎と言われる様です。
正式な病名では無いのですが一般的になじみがあるので五十肩(四十肩)と表現しています。
五十肩(四十肩)などは疲労の蓄積等で負担を貯めていた
肩関節の筋肉や関節を構成する軟部組織が
炎症を起こしてしまっている状態を言う様です。
炎症があるため、かなりの痛みが伴い
運動痛(動かすと痛い)と言うよりも、自発痛(動かさなくても痛い)で
夜も疼いて眠れないと言う方が多くいます。
この炎症を押さえる事が治療の中心になるのですが
肩関節と言うのはどうしても日常生活で使ってしまう関節でもありますし
座っているだけでも腕の重さを支えているので
肩関節に刺激が加わり痛みを感じでしまいます。
大げさに見えてしまいますが三角巾やスリングの活用が安静の維持には有効です。
つまり、安静が維持しにくい為、肩関節の炎症が収まるのに
かなりの時間が必要となってしまいます。
そして、ある程度の安静と様々な処置を的確に行えば次第に痛みが収まりますが
炎症が治まるまでに肩を動かすことがなかなか出来ないので(動かしたくない)
炎症が治まってから肩が動かないと言う新たな問題が起こってきます。
これは、長期的に関節運動を行わなかった(行えなかった)為に筋肉の動きが失われてしまい
肩関節を構成する筋肉の柔軟性や運動性の低下によって可動範囲が制限された症状で
五十肩(四十肩)の初期の痛みとは別の原因になり痛みの質も変化しています。
これら筋肉や周辺の軟部組織が硬くなって肩関節の可動を制限してる為
治療のアプローチ方法を変えて、リハビリテーション的な取り組みをして行かなくてはなりません。
ここまで来れば自分で出来る事も多くなりますので、必要な通院間隔は長くなりますが、
鍼や物理療法、各種の手技などで、ご自身では出来ない部分へのアプローチを行う事で
回復までにかかる時間が短縮されます。
関節周辺の炎症が落ち着いてからの治療は
比較的長期戦になりますので信頼できる医師やセラピストと
じっくり相談して、運動療法などに積極的に取り組まれるのがいいと思います。
当院でも、ご相談は随時受け付けておりますので
いつでもお気軽にご相談下さい。
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